beautiful!/クーランガッタYHA#3

↑ビル&バルの家

※昔旅したオーストラリアの記憶を、時系列ではなく、ふと思い出すたびに綴っています。


オーストラリアに到着して最初にたどり着いたクーランガッタYHAは、当時ビル&バル夫妻が管理を任されていた。
夫妻は親日家で、当時滞在していた日本人の私たちを とてもよくかわいがってくれた。なかでも、大学生のアキラ君を気にかけていて、まるで親戚のおじさんおばさんのように、世話を焼いている様子が微笑ましかったのを覚えている。

夫妻は住み込みでYHAを管理していたけれど、サンシャインコーストの内陸部?にファームと自宅を持っていて、ときどき休みを取って数日自宅に戻ることがあった。

YHAに滞在し始めて何週間かしたある日、アキラ君と、同じくビル&バルがかわいがっていたタカ君サヤちゃんカップルが、ファームに招待された。

「ひろみちゃんも行く?」

なんとラッキーなことに私まで誘っていただいたのだ。もちろん二つ返事でついて行くことに。


途中買い出しに寄った街は、何か昔の映画に出てくるような、田舎町のすてきな風景だった。
多分マルチドールと言っていたような気がする。
(マルチドールは以前書いたことがあるのだけど、その後しばらく滞在することになる街。滞在していたころの街並みとは少し違っていて記憶が曖昧だけれど、やっぱりちょっと縁を感じる)

買い物が済むと、夫妻は私たちをブッシュウォークに連れて行ってくれた。
ジャングルのような林をみんなで歩いた。歩くだけで楽しい。野鳥の種類豊富な音色が林の中に気持ちよく聞こえてくる。
歩きながらビルが、「ウォンプー」という鳥がいると教えてくれた。鳴き声が「ウォンプー」というのだそう。耳を澄ませ聞いていたら、

「ウォン・プー」
おじさんのような声が聞こえた(笑)。

これ、私の記憶が正しいか心配だったので、ちょっと調べてみたら、本当にいました!
すごい! 変なことは覚えている 私の記憶力!!

正式名Wompoo Fruit Doveというアオバトで、とても美しい鳥でした(おじさんみたいな声だったけど(笑))。姿を実際に見たかったものです。


ブッシュウォークを満喫後、いよいよビル&バルのファームに到着。
ファームにはトナカイを飼っていた。(トナカイ初めて見た!)

夫妻が不在中のファームは、甥っ子のダニーが管理を任されている様子で、ダニーともご挨拶。
私より2つ3つ年下で、サーファーだと言っていました。ここでもちょっと、行きたいと思っていたヌーサの情報をゲット。

記憶がいろいろと飛び飛びだけれど、ベランダで食べたお昼ご飯がとても美味しかった。


ローストチキンと、バルお手製の具だくさんのスープ。
ローストチキンは、ハーブの香りが豊かで、日本で食べるそれとは違っていた。
ものすごーーーくおいしくて、今でも私のなかで一番のローストチキンはコレ。


スープもたまらなく美味しかった。いろいろな種類の豆が入っていてそれがよいアクセントに。
私の今持っている料理のレパートリーにあるトマトスープのレシピは、その後、ここで一緒だったサヤちゃんが教えてくれたレシピが元になっているのだけれど、そこにミックスビーンズを加えるのはバルの受け売り。こんな風に旅の記憶は、断片的に私の一部になっている。


そして、すごく昔のことなのにこんなに詳しく書けるのは、お料理が本当においしかったから。
(と私が食いしん坊だから(笑))

美味しすぎて、日本人らしく遠慮することなんてすっかり忘れ、みんなでガッつくガッつく。

夫妻の甥っ子ダニーも、久しぶりの叔母さんが作る手料理に、若者らしくガツガツと食らいついていた。

「beautiful !」

何度もそう言いながら。
「beautiful」は食事でも使える言葉なんだと知った。「beautiful」がますますすてきな言葉に思えて、この言葉が大好きになったのはこの時だと思う。


夜はビルとバルの友達家族も集まりバーベキューをした。

バーベキューのことよりも、手のひらサイズの超ビッグなアマガエルを腕に乗せて、写真を撮ったことを覚えてる。(今や普通サイズのアマガエルも触れない)



そして…


このファームステイの一番の思い出。
それは、ミルキーウェイ。


ダニーが、星がきれいだと私たちを案内してくれた先で見たのは、フワとした明るさのある曇がかった空。

雲に見えるのが、なんとすべて星の集まりだと言うのだ。それが、ミルキーウェイと言われる所以だと初めて知った。

本当にすばらしすぎて、涙が出そうだった。

まさしく一生の思い出となった美しい星空。


ファームステイの思い出は、他にも断片的にある。

寝るときに窓から見た、ファームならではの何もない静まり返った暗闇。
ちょっぴり心細くてホームシックになった(笑)。

近所のファームで、馬に乗せてもらったこと。


ベッドに二人でゴロンとなって、それぞれに雑誌や本を読んでいたビル&バルのとても仲むつまじい光景。


旅の醍醐味は、やっぱり一期一会じゃないかと思う。

二度と行かないかもしれない場所、景色、会えないかもしれない人。

断片的にでも、記憶の片隅に残っていることが本当に幸せ。
それが、今の私の一部になっていることも。


偶然なのか、必然なのか、出会うことができて幸運だったと思ってる。


海日和♪

南国宮崎の海の香りをあなたにお届け。 夫のサーフショップのお手伝いをする毎日、一人の母として、一人の女性として、日々の徒然を気ままに綴ります。

2コメント

  • 1000 / 1000

  • hiromix

    2017.05.18 22:37

    @welina-kai用事とかはすぐ忘れてしまうのにね←一番ダメなパターン。 こんな風に書いているけど、映像的にはほんと薄っすらと断片的なんだよね。 多分私、言葉を覚えておくのがどうやら得意みたい。誰かが言った印象的な一言だったり。それに結びつけて記憶が残るのかもって書きながら思った。 でもだんだん記憶も端々は勝手に塗り替えられてるのかもしれないね😅 忘れないうちに書き留めておかなきゃ。
  • welina-kai

    2017.05.18 10:28

    待ってました(笑) こういう記憶を鮮明に覚えてるのがうらやましいなぁ。 何かに残してれば…とたまに悔やむ日があります😅