生きているんだなあと思った
昨晩はバタバタとしていて、晩ご飯を、いそいそと とある牛丼のチェーン店で済ませた。
このお店に生まれて初めて行ったのは、父の命日となった日だった。
だから、生まれて初めてなんて言葉を大げさにつけて覚えている。
父の容体が思わしくなく、店舗は違うけれど、病院最寄りの同じ店に、急ぎ足で夕飯を済ませに行ったのだった。
何の味も感じないような面持ちだったのに、意外と味を覚えている。
とにかく今はしっかりと食べておこうと、どこかで覚悟をしているように、しっかりと食べた。
食べながら、なんとなくだけれど、私はこの味を忘れないのだろうなあと思った。
昨日行ったのは、そのとき以来だったと思う。
店舗は違えど、チェーン店ならではの、同じ内装と、同じ味。
鮮明に思い出すわけではないけれど、なんとなくそのときのことをぼんやりと思い出した。
私たちは生きているんだなあと思った。
朝からテレビでは、オリンピックのハイライトをやっていた。
思わず見入って、胸が熱くなる。
人が命を燃やす姿は本当に美しい。
今日はそんな熱い気持ちを胸に、仕事に向かおう。
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