5月6日
今朝6時20分、愛犬ちょこが天国へと旅立った。6月には16歳を迎えるところだった。
少し前に書いたとおり、病気というよりは、当たり前に少しずつしぼんで行く感じだったので、最期はそのまま自然に逝かせてあげたいと心に決めていた。
実際、一昨日まではご飯を食べ、鳴き声にも覇気があった。昨日より急に元気がなくなり、夜には昏睡状態に。家族みんなで代わる代わる、頬ずりしたり抱きしめたり。まだ息はあったので、いつものように私の布団に入れて一緒に眠った。
とは言ってももちろん眠れるはずもなく、私は常にちょこを看て、ちょこも精一杯生きようとし、気がついたら外が明るくなっていた。
昨晩はもう無理だと思った新しい朝を、もう1日一緒に迎えることができた。別れは寂しいけれど、苦しむのは長くあっては欲しくない。
「もう眠っていいんだよ」
何度もそう言っているうちに、呼吸が父の時と同じようになり、もうお別れだと分かった。
ちょこに見えるように目の前に横になると、ググっと伸びるように片前足を持ち上げた。その細い前足をしっかりと握りしめると、一度だけ呼吸をし、静かになった。
自然な最期を、生き様のお手本を私たち家族に見せてくれたような、とても立派な大往生だった。
本当に家族を愛してくれて、「病気も怪我もしないで長生きしてね」っていつも言っていたその約束を、見事に果たしてくれた。すごく、すごくいい子だった。最期も長く苦しまなくて本当に良かった。
そう。本当に良かったのだ。
だけどただ、ただ、寂しいだけ。
もう一度声が聞きたい。
もう一度抱きしめて、あの匂いを確認したい。
部屋や庭のあちらこちらに、ちょこの残像がたくさん。
私には書き留めておくことが必要で、この旅立ちの日を鮮明に残しておきたくて、まだぼんやりとしてはいるけれど、今日という日のうちに、ここに記録しておくことにした。
大好きだよ。ちょこさん。
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